「平屋を建てるなら3LDKにしたい」と思っている人は多い。子ども部屋を確保したい、来客時に困らないようにしたい、将来のことも考えて部屋は多い方がいい——そう考えるのは自然なことだ。
だが、少し立ち止まって考えてほしい。その3LDKという答えは、本当に自分たちの暮らしから導き出したものだろうか。それとも、「3人家族なら3LDK」という思い込みをそのまま採用しているだけではないか。
実際に平屋を建てた人の声を集めると、「部屋が余っている」「3LDKにしたのに収納が足りない」「2LDKで十分だったかもしれない」という感想が決して少なくない。一方で、「3LDKにして本当によかった」という人もいる。その違いは、部屋数そのものにあるのではなく、なぜその部屋数を選んだかという理由にある。
この記事では、平屋における3LDKという選択が本当に必要かどうかを、家族の人数・ライフスタイル・坪数・間取りパターンという複数の切り口から正直に検討する。IKIの平屋プランとの接続も交えながら、後悔しない部屋数の選び方を解説する。
平屋を検討する人が最初に思い浮かべる間取りとして、3LDKは圧倒的に多い。住宅情報サイトでも「平屋 3LDK」は特に検索数の多いキーワードのひとつだ。
なぜ3LDKはこれほど多くの人に選ばれるのか。その理由を分解すると、大きく3つに整理できる。
ひとつ目は、「子ども部屋が必要」という感覚だ。子どもが生まれる前から、あるいはまだ小さいうちから、将来の個室を確保しておきたいという気持ちは親として自然だ。
ふたつ目は、「来客への備え」だ。泊まれる客間を1室確保しておきたいという要望は、特に実家が遠い家族に多い。
みっつ目は、「将来のための余裕」だ。今は必要なくても、何かあったときのために部屋があった方が安心、という漠然とした安心感の確保だ。
これらの理由はどれも間違っていない。ただし問題は、この3つの理由のすべてが「今の自分たちに必要」という確信ではなく、「あった方がいい」という曖昧な根拠に基づいていることだ。住宅は一度建てると何十年も住み続けるものだ。その判断が曖昧なまま部屋数を増やすと、坪数・建築コスト・維持費・土地面積のすべてに影響が出る。
「3人家族なら3LDK」「4人家族なら4LDK」という目安を耳にしたことがある人は多いはずだ。これは全く根拠のない話ではないが、正確でもない。
国土交通省の住生活基本計画における誘導居住面積水準では、2人世帯に必要な戸建の広さを75平米(約22.7坪)、3人世帯を100平米(約30.2坪)、4人世帯を125平米(約37.8坪)としている。ただしこれは床面積の水準であり、部屋数を直接規定するものではない。
※参考元:国土交通省「住生活基本計画(全国計画)」
重要なのは「人数に対して何室が必要か」ではなく、「その人たちがどう暮らすか」だ。たとえば3人家族でも、子どもが小学校低学年であれば個室はまだ不要かもしれない。4人家族でも、子ども2人が同性であれば1室を共有できる期間が長い。
実際に、株式会社groove agentが首都圏の30〜40代既婚女性1,000人を対象に実施した調査では、子ども部屋が必要だと感じる年齢として「小学校高学年」と回答した割合が最多の40.0%だった。また、子ども部屋に必要な広さとして最も多く選ばれたのは6畳(54.6%)であり、必要最小限の機能を備えた独立スペースで十分という考えが多数派だ。
※参考元:出典「ゼロリノベ調べ」
つまり、子どもが小さいうちから「将来のために」と多くの個室を確保することは、実際に子どもが部屋を必要とするまでの10年近く、その空間が使われないまま維持コストだけかかり続けることを意味する。

ここでは、家族の状況を具体的に分けて考えてみる。
子どもが2人いて、それぞれの個室が近い将来(3〜5年以内)に必要になる場合
小学校高学年以上の子どもが2人いる、あるいはそれに近い年齢の場合、個室は現実的に必要だ。3LDKで「主寝室+子ども部屋×2」の構成を取ることが、家族全員の生活を支える。
実家や親戚との往来が多く、客間が実際に使われる場合
帰省シーズンに毎年親族が泊まりに来る、二世帯での食事会が定期的にあるなど、来客が年に複数回ある家庭では、和室や客間として使える1室が日常的な役割を果たす。
夫婦のどちらかが在宅ワークをしており、専用の仕事部屋が必要な場合
リモートワークが定着した現在、仕事部屋を確保できるかどうかは生産性と家庭の平和に直結する。この場合の3LDKは「主寝室+仕事部屋+子ども部屋」あるいは「主寝室+仕事部屋×2」という使い方になる。
子どもが1人で、まだ小学校に上がっていない場合
子どもが幼い時期は親と同室で過ごすことが多く、個室の必要性は低い。2LDKで広めのLDKと主寝室を確保し、将来的に間取り変更できる設計にしておくことが賢明だ。
子どものいないDINKS・夫婦2人世帯
2人で暮らすなら、広いLDKと寝室1室、そして書斎やウォークインクローゼットに充てる1室があれば十分なケースが多い。3室目は「将来のために」という名目で確保されがちだが、実際に使われないまま掃除対象になることも多い。
実家が近く、来客がほとんどない場合
親族が近くに住んでいる、または来客自体が少ないという家庭では、客間としての3室目はほぼ使われない空間になりやすい。その分の床面積をLDKや主寝室の充実に回す方が日常の満足度は高い。

3LDKが必要と判断した場合、次の問いは「何坪あれば実現できるか」だ。
住宅専門家の見解では、平屋の3LDKは27〜30坪(約90〜100平米)が快適な広さの目安とされている。収納を充実させたい場合は32坪程度まで広げると、ゆとりある空間が実現しやすい。
※参考元:SUUMO「平屋で3LDKの間取りをつくるポイント」
ただし、間取りの工夫次第では25坪前後でも快適な3LDKは実現できる。ここでは代表的な3つのパターンを紹介する。
廊下を最小限に抑え、LDKを中心に3室を配置する間取りだ。各部屋を最小限のサイズに収める代わりに、LDKを18〜20帖以上に広げ、家族が集まる空間を豊かにする設計が特徴だ。子ども部屋は4.5〜5帖のコンパクトな構成になることが多いが、就寝と学習ができれば十分という考えと相性がよい。
動線が短く、家事がしやすいのも利点だ。水回り(キッチン・洗面・浴室)を集約し、そこからLDKへすぐアクセスできる設計にすることで、ワンフロアの平屋らしさが最大限に活かされる。
各部屋を6帖以上確保したうえで、玄関ホール・廊下・収納にも適切な面積を充てた間取りだ。主寝室にウォークインクローゼットを設ける、子ども部屋にも収納棚スペースを確保するなど、生活の質を高める設計が組み込みやすい。
ファミリークローゼット(家族全員の衣類を一箇所で管理する収納スペース)や、洗濯を1カ所で完結させるランドリールームを設けるには、この坪数帯からが現実的だ。
車好きの家族や、農作業・趣味の道具を収めたいニーズに応えるプランだ。ガレージを住宅と一体化させることで、雨の日も濡れずに車から家へ移動できる利便性が生まれる。ガレージ分の面積が加わるため全体の坪数は大きくなるが、生活空間の3LDK部分は26〜28坪に収まることが多い。
平屋IKI(ケイアイスター不動産)は、3LDKプランを24坪・27坪の2つのメイン坪数で提供している。この坪数帯が「コンパクトに機能させる3LDK」として最も選ばれやすい理由と合致しており、実際に子育て世帯から住み替え世帯まで幅広い層に支持されている。
IKIの3LDKプランで特徴的なのは、6帖ユニットを組み合わせた設計哲学だ。各居室が6帖を基本単位としているため、家具の配置がしやすく、子どもが成長しても「狭すぎる」という不満が出にくい。また廊下を最小限に抑えることで、同じ坪数でもLDKや収納に回せる面積が増える。
方角のバリエーションも豊富だ。南玄関・南西玄関・南東玄関など複数の向きが用意されており、土地の形状や道路との位置関係に応じて最適なプランを選べる。朝日を取り込みたい、南側にLDKを最大化したいなど、採光の優先度によっても選択肢が変わる。
さらに、27坪プランではガレージ付きバリエーションも設定されており、前述のパターン3にも対応できる。実際にどのプランが自分たちの暮らしに合うかを確認するには、全国のIKIモデルハウスで実寸の空間を体感するのが最も効果的だ。

3LDKを選んで後悔するケースには、共通したパターンがある。以下の5つは特に頻出する落とし穴だ。
部屋数を増やしたことで床面積が各室に分散し、収納スペースが十分に確保できなかったというケースは多い。3LDKの落とし穴として最も多いのが、「部屋はあるが物の収納場所がない」という状態だ。
収納は「使う場所の近く」に設けることが重要であり、廊下の突き当たりに大型収納を1つ設けるよりも、各動線上に分散させた方が使いやすい。設計段階で収納の計画を部屋の配置と同時に進めることが必要だ。
平屋は横に広がる構造のため、3LDKで各部屋が外壁に接するように配置しようとすると、建物の中心部に自然光が届かないエリアが生まれやすい。廊下・洗面所・収納といった空間が暗くなると、日中でも照明が必要になり、生活の快適さに影響する。
採光の問題は設計段階でしか解決できない。中央部への採光には、天窓(トップライト)や高窓(ハイサイドライト)、あるいはコの字型の間取りで中庭を取り込む手法が有効だ。
3LDKで部屋数を増やした結果、キッチンから洗面所まで、あるいは洗面所から寝室まで移動距離が長くなるケースがある。特に水回りが分散した配置になると、家事のたびに家の中を大きく移動することになり、ワンフロアの利便性が損なわれる。
間取りを選ぶ際は、「部屋の数」と同時に「部屋のつながり方」を確認することが重要だ。とりわけ水回りの集約と、LDKからの各室へのアクセスのしやすさは、暮らし始めてから最も影響が大きい要素だ。
子ども部屋として設けた室が、子どもの独立後に使われなくなるというのは、数十年後には多くの家庭で起こることだ。3LDKで子ども部屋を2室設けた場合、子どもが巣立った後は主寝室以外の2室がすべて空き部屋になる可能性がある。
将来の変化を見据えて、子ども部屋を「将来は書斎や趣味部屋に転用できる」設計にしておくことが後悔を減らす。たとえば、コンセントの数を多めに設ける、収納を多目的に使えるオープン棚にするなどの工夫が有効だ。
平屋で3LDKを実現するためには、2階建て住宅に比べて大きな建築面積が必要だ。土地の建ぺい率(敷地面積に対して建てられる建物の最大面積の割合)によっては、希望する3LDKのプランが建てられない場合がある。
たとえば建ぺい率50%の土地に3LDK(27坪=約89平米)の平屋を建てるためには、少なくとも178平米(約54坪)の敷地が必要になる計算だ。土地の選定と間取りの検討は同時並行で進めることが不可欠だ。
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部屋数は、建てた後でも変えられる。ただし、その前提となる設計をあらかじめ組み込んでおく必要がある。
最も有効な手法のひとつが、「可変間取り」の考え方だ。たとえば、広めの1室(12〜14帖程度)を間仕切り壁で将来2室に分割できるよう設計しておく方法がある。子どもが小さいうちはひとつの広い部屋として使い、成長に合わせて分割して2つの子ども部屋にする。さらに子どもが独立した後は、仕切りを取り除いて広い多目的空間に戻す。これにより、家族の変化に合わせて住まいが対応し続けられる。
無印良品の住まいの研究チームが実施したアンケートでは、平屋を建てる際の希望として「ウッドデッキ」や「リビングと庭のつながり」と並んで、将来の使い方の柔軟性を求める声が多く見られた。
※参考元:無印良品の家「理想の平屋アンケート」
国土交通省の建築着工統計調査によると、平屋の着工数は2016年の3万8,670棟から2023年には5万8,154棟へと約1.5倍に増加しており、新築一戸建て全体に占める平屋の割合は7件に1件に達している。この増加の背景には、可変性と長期使用への対応を重視する住まい観の変化がある。
※参考元:国土交通省「建築着工統計調査」
IKIの平屋プランも、将来的な間取り変更を想定した設計が可能なプランを複数用意している。設計担当者に「将来部屋を分割・統合したい」という希望を最初から伝えることで、配線・下地・開口部の位置を先回りして対応できる。
平屋の3LDKが必要かどうかは、間取りの問題ではなく暮らし方の問題だ。
今の家族の人数・年齢・ライフスタイル、そして5年後・10年後の変化を具体的に想像したとき、何室が本当に必要かが初めて見えてくる。3LDKという答えが正解になる家族もいれば、2LDKや可変間取りの方が長く快適に住める家族もいる。
大切なのは、「3LDKにしておけば間違いない」という思い込みではなく、「自分たちの暮らしにとって何室が適切か」を自問することだ。
平屋IKIには100種類以上の間取りプランが用意されており、坪数・部屋数・方角・ガレージの有無など、多様な条件から絞り込むことができる。自分たちに最も合った間取りを、実際のプランの中から探してみることが、後悔しない家づくりへの最初のステップになる。
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