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新築戸建てには蓄電池 やEV +太陽光パネルがお得? 平屋なら蓄電がよりスムーズに

戸建てを新築する際に、太陽光パネルと家庭用蓄電池の設置を検討している人も多いのではないでしょうか。
太陽光パネルと家庭用蓄電池の組み合わせは、自宅で電気を蓄える方法としてよく知られています。最近では、太陽光パネルと電気自動車(EV)または電気とガソリンの両方を使い分けて走らせる、プラグインハイブリッド車(PHEV)を組み合わせた蓄電方法も、選択肢の一つに挙げられるようになりました。家庭用蓄電池と電気自動車による蓄電にはそれぞれ特徴があります。上手に取り入れることによって自家発電で電気を確保し、快適な生活を実現できるでしょう。
 
本記事では、太陽光パネルの基本情報から家庭用蓄電池と電気自動車との違い、さらに電気自動車のバッテリーを蓄電池として利用する方法について説明します。また、自家発電に向いている戸建てのタイプとして平屋が挙げられますが、その理由についても言及します。

EV/PHEV所有者は、太陽光パネルを設置する傾向にある

国内最大手のマーケティングリサーチ会社である株式会社インテージが実施した調査によりますと、EVまたはPHEVを所有している人は太陽光パネルを導入している割合がガソリン・ディーゼル車の所有者よりも高い傾向にあるとの結果が出ました。興味深いのは、EV/PHEV所有者が太陽光パネルを自宅に設置する理由です。

出典:インテージ「知るギャラリー」2022年2月8日公開記事


環境に配慮した点やランニングコストの低さに加えて、「災害時の備えとして使える」といったように、蓄電を目的にしている人もいます。その背景には、停電時にもガソリンで動く安心感に加え、移動手段の他に蓄電池としても活用できるという点が理由として考えられます。

環境に対する取り組みが世界規模で加速し、電気自動車をはじめオール電化やインターネットなど、日常生活において環境負荷が低いといわれている電気を利用する機会が増えています。自家発電が当たり前の時代になると予想される中、電気自動車と太陽光パネルは、非常に相性の良い組み合わせといえるでしょう。

電気自動車の充電方法は2種類

電気自動車の充電方法には、自宅で発生させた電気を利用して充電する自宅充電と、外出先で充電する外充電の2種類があります。一般的に自宅充電は普通充電で、外充電は普通充電と急速充電の2種類から選べます。
充電時間は、充電器や車種によって異なりますが一般的に、急速充電で1時間程度、普通充電で10時間程度が目安となります。

太陽光パネルを利用した自宅充電は電気代の変動に影響を受けにくい

電気代が急騰し、その影響を受けて外充電サービス(特に急速充電)も軒並み値上がりました。
電気代の値上がりによって、以前よりもガソリン自動車から電気自動車に乗り換えるお得感が薄れたといえるかもしれません。けれどもこれは、外充電や急速充電のみを使用することを前提としています。太陽光パネルと戸建てにおいては、電気自動車の方がガソリン車よりも引き続き割安です。

以下の条件で、5,000km走った場合にかかるコストを計算してみましょう。

◯ガソリン車
・1Lあたりの走行距離:20km
・1Lあたりのガソリン料金:174円※1
・5,000kmを走るために必要なガソリン量:5,000km÷20km/L=250L
・5,000kmを走るために必要なガソリン代:174円×250L=43,500円

◯EV
・1kWhあたりの走行距離:6km
・1kWhあたりの電気料金:31円※2
・5,000kmを走るために必要な電力量:5,000km÷6km/L≒833kWh
・5,000kmを走るために必要な電気代:31円×833kWh=25,823円

※1 資源エネルギー庁の石油製品価格調査結果(2024年2月15日公開)を参照。
※2 公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会FAQを参照(2024年2月26日時点)

外充電の料金形態は、「月額基本料金」と「充電料金(急速充電・普通充電)」で構成されている場合がほとんどです。

太陽光パネルを用いた自宅充電は、使用した電気量に応じて課金されますが、外充電の場合は充電時間に加えて月会費がかかるため、自宅充電よりも割高になる傾向にあります。例えば、以下の条件で年間5,000km走った場合にかかるコストを計算してみましょう。
・基本料金4,500円/月(※1)
・急速充電(出力50kWh)17円/分(※2)
・1kWhあたりの走行距離:6km

50kWの出力で、833kWh(5,000kmを走るために必要な電気量)を充電するには、およそ1,000分かかります(833 kWh÷50kW×60分=999.6分)。

・年間で急速充電を1,000分利用した場合の費用:1,000分×17円=17,000円
・年間にかかる充電費用:(4,500円×12か月)+17,000円=71,000円

上記はあくまでも概算ですが、結論として現状では外充電はガソリン車よりも走行コストがかかる可能性があり、必ずしも有利とはいえません。一方で、普通充電(自宅充電)は電気代の変動に影響を受けにくく、引き続きガソリン車よりもお得です。

(※1:サービスにより基本料金が異なります。複数サービスより現実的な料金を適用。
参考サイト:GoGoEV/株式会社e-Mobility Power/EV DAYS
(※2:※1:サービスにより基本料金が異なります。
参考サイト:電気自動車の充電料金?5つの節約法・ガソリン車との比較・充電スポットの場所や数も紹介

太陽光パネルとは何か


太陽光パネルとは、太陽光を電力に変換する仕組みを持つ発電機器のことです。太陽光パネルに搭載されている太陽電池は2種類の異なる半導体(N型とP型)で構成されていて、取り入れた太陽光を電子(マイナス)と正孔(プラス)にそれぞれ集めて電極をつなぎ、導線に電気を流します。

一般家庭の場合、太陽光パネルは屋根やガレージの上など太陽光を直接受ける場所に設置します。太陽光パネルで発生するのは直流のため、そのまま使うことはできません。そこで、パワーコンディショナーと呼ばれる装置を使って直流から交流に変換します。

太陽光パネルのメリットは、発生した電気を自家消費することによって電気代を抑えられる点です。特にEVやPHEVなど充電が必要な電気自動車を所有している場合は、自宅充電が可能となり、長期的に見て大きな節約につながります。

その他のメリットとして、家庭用蓄電池と併用することで蓄電が可能となり、好きな時に電気を利用できる他、停電や災害時の電力として使える点が挙げられます。また、太陽光という環境にやさしい再生可能エネルギーを使う点も、太陽光パネルのメリットといえるでしょう。

太陽光パネルは、電気を発生させるだけで蓄える機能はありません。発生した電気を蓄えるには、蓄電池が必要です。次の章では、家庭用蓄電池と電気自動車のバッテリーの特徴について説明します。

家庭用蓄電池と電気自動車を使った蓄電池、どちらがおすすめ?

電気自動車のバッテリーが蓄電池代わりになることを知ると、「どちらを選んだらいいのだろう」と悩むかもしれません。家庭用蓄電池と電気自動車のバッテリーには、共通して以下の特徴があります。
・発生した電気を蓄えられる
・太陽光パネルと相性が良い
・蓄えた電気を必要に応じて供給する
・災害時の電気供給源として利用できる
 
蓄電池としての特徴には共通点があるものの、蓄えられる電気量や蓄電方法には違いがあります。家庭用蓄電池と電気自動車のバッテリーとの違いについて見てみましょう。

蓄電方法

太陽光パネルを使った家庭用蓄電池の仕組みには、他の設備との組み合わせになどによって複数のタイプがあります。けれども、基本的にはパワーコンディショナーを介してソーラーパネルから得た直流を蓄電します。蓄電池の電気はパワーコンディショナーで交流に変換されて分電盤へと流れ、家庭内で消費されます。

電気自動車のバッテリーの蓄電には、V2H(Vehicle to Home)という充電や電気交換を行う設備を使います。V2Hについては後述しますが、V2Hは太陽光パネルで発生した直流をバッテリーに流し、必要に応じてバッテリーの電気を交流に変えて分電盤へと送ります。

設置スペース

家庭用蓄電池の本体は、エアコンの室外機より一回り大きめのサイズです。一方のV2Hは、エアコンの室外機よりもコンパクトですが、メンテナンススペース(目安:90cm×160cm×50cm以上)を確保する必要があります。スペースにおいては、家庭用蓄電池の方がV2Hよりも場所を取らない分設置しやすいといえるでしょう。

バッテリーの大きさ

家庭用蓄電池の一般的な容量は、5~10kWといわれています。それに対して電気自動車のバッテリーは30~60kWh程度と、家庭用蓄電池よりも大きめです。災害時などもしもの時に備えた蓄電には、数日間の停電にも対応できる電気自動車のバッテリーの方が向いているでしょう。

設置価格

家庭用蓄電池または電気自動車のバッテリーと太陽光パネルの設置には、各設備の設置費用がかかります。戸建てに太陽光パネルを設置する機会に合わせてEVを購入する場合は、その分価格が上乗せされます。長く使い続けることによって費用は回収できると考えられますが、初期費用は決して安くはありません(太陽光パネルの設置だけでも最低100万円はかかります)。検討する際は蓄電池またはバッテリーを使用することがライフスタイルにフィットするかどうか、また日常生活において使用頻度は多いのかといった点を考慮するとよいでしょう。

どちらがおすすめかはニーズによって異なる

家庭用電池と電気自動車のバッテリーは、それぞれの特徴とニーズをすり合わせて選ぶのが得策でしょう。

どちらか一つではなく、両方利用するという方法もあります。電気の消費が大きいご家庭や、大量の電気を蓄えておきたい方は、蓄電池とEVの両方の利用を検討するとよいでしょう。その場合は多機能型パワーコンディショナーを設置することで、太陽光パネルから異なる設備に電流を送ることが可能になります。

EV/PHEVを家庭用蓄電池として使うには?

EVを蓄電池として使うには、V2Hを設置することをおすすめします。です。先ほども説明したとおり、V2Hには直流をバッテリーに送り、バッテリーに蓄えられた電気を交流にするはたらきがあります。

V2Hを導入することによって得られるメリットを以下にご紹介します。

V2Hを導入するメリット

①太陽光パネルとの組み合わせで電気代を節約できる
太陽光パネルを利用することによって、電力会社から電気を購入するよりも費用をかけずにバッテリーに充電できます。太陽光パネルは夜間の発電はできませんが、バッテリーがあれば昼間に蓄えた電気を夜間に利用することも可能です。

②充電時間が短くなる
V2Hの中には、200V(6kWh)と出力の高いモデルがあり、普通充電(3kWh程度)よりも短時間で充電できます。

V2H導入のネックを簡易V2Hで解消

V2Hのネックは、設置費用の高さといえるでしょう。例えば、本体価格が90万円で工事費用が30万円だった場合の初期費用は、120万円です。EVを新たに購入する場合は、ここに新車購入代として300~400万円ほど上乗せされます。

初期費用が気になる場合は、簡易V2Hの導入が選択肢に入るでしょう。簡易V2Hとはその名のとおり、簡易的なV2Hのことです。簡易V2Hは、基本的にEV充電用200V電源を用いてEVの充電を行います(昼間の晴天時であれば太陽光電力を使用)。蓄電池として使う場合は、停電時に合計1500Wまでの照明・電気機器を、EVのバッテリーから得た電力で動かすことが可能です。

(参考:三重県防災対策本部資料
V2Hのように素早く充電できないなど機能が制限される点もありますが、夜間ゆっくり充電することに支障のない人や、充電時間よりも初期費用を抑えてV2Hを導入したい人におすすめです。

太陽光パネルとV2Hを設置する際の価格相場

太陽光パネルとV2Hの設置費用には、必要な機器を全て購入して設置する方法と、サブスクリプション形式で設置する方法とがあります。

全て購入して設置する場合の価格相場

太陽光パネルとV2Hの設置には、以下の費用がかかります。
・太陽光パネル本体
・パワーコンディショナー本体
・V2H機器
・架台
・工事費用

経済産業省が公開している資料によりますと、新築における太陽光発電の設置費用(2023年度)は、28.8万円/1kWh。家庭用の太陽光パネルの容量は、3~5kWhが一般的であることを考えると、太陽光パネルの価格相場は、86.4~144万円と算出されます。
(参照:太陽光発電について(2023年12月)|資源エネルギー庁

V2Hの設置費用は各機種やメーカーによってばらつきがありますが、相場は120~150万円程度といわれています。つまり、太陽光パネルとV2Hの設置は、最低でも200万円程度の費用がかかるということです。

サブスクリプション形式で設置する場合の価格相場

最近では、サブスクリプション形式で太陽光パネルや家庭用蓄電池を設置するサービスも増えてきました。サービス内容は各メーカーによって異なりますが、毎月定額料金を支払うことで、初期費用ゼロ円で太陽光発電ができるというものです。
初期費用がかからないので導入のハードルが下がるうえ、不要になれば解約できるなど利用者にとって自由度の高いサービスといえるでしょう。

太陽光パネルの設置には平屋が向いている

太陽光パネルを設置するのには平屋が向いています。その一番の理由は、屋根の広さ。2階建ての屋根と比べると同じ床面積であれば平屋のほうがスペースを広くとることができます。通常の2階建ての寄棟屋根では、2.5~3kWh程度ですが、平屋の場合は2~3人住まい用でも最大10kWh以上の太陽光パネルを設置できます。

また、太陽光パネルには定期的なメンテナンスが必要ですが、平屋は2階建てよりも足場を組む手間が省けることから、メンテナンス費用は2階建てよりも安く済みます。
戸建ての購入または新築を予定しているのなら、平屋を検討してはいかがでしょうか。

平屋を建てるならひら屋専門店IKI。初期費用0円のお得な簡易V2Hプランをご用意

ひら屋専門店IKIの平屋は、大容量の太陽光パネルを標準搭載し、ご要望に合わせてお得なプランを提供中です。例えば、IKIの新築時に簡易V2Hの導入を希望されている方向けに、「スマートエルライン™ライト(日東電工株式会社の簡易V2H商品)」を設置費用込みでオプション商品をご用意。太陽光パネルを使った蓄電に必要な設備(電気自動車は除く)を通常よりも低価格で設置できます。
さらにIKIでは、サブスクプランも提供しています。初期費用とメンテナンス費用ゼロ円で、太陽光パネルで発電させた電気を月額でずっと使い放題できてお得です。
電気自動車の普及とともにガソリンスタンドが減少して、ガソリン自動車では不便な時代が来ると予測されています。近所へ買い物に行く時は車に乗って出かけて、自宅に駐車している時には蓄電池として利用するということも、今後のライフスタイルの一つのあり方として、選択肢に入るでしょう。

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IKIとは?

TBSテレビの情報番組『がっちりマンデー‼』や、日本経済新聞など、様々なメディアで紹介された話題のひら家専門店IKIの規格型平屋注文住宅です。
合理性を重視した、無駄のないシンプルな工法でデザイン性とローコストを両立しています。
さらに、ケイアイスター不動産グループとして部材の一括大量仕入れを行うとともに、ITで効率化した営業・施工体制を敷いています。
ひら家専門店IKIはローコスト住宅を超えた「バリュー住宅」をお届けします。


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※スマートエルライン™は日東電工株式会社の商標です。
※記事内容の数字は、あくまでも概算であり正確性を保証するものではございません。

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